社会学9--昨今の社会情勢を叱る(-""-;)

 またもやの雪印ブランドの不正である。もはや、許し難いというか、すでに、一部上場

企業の体を成していない。かりにも、ヒトが口にする食品を扱う、社会的な存在の一部上場

企業であってみれば、このような不正は到底許されるモノではない。私もかつて同じような

食品メーカーの一部上場企業の研究所に14年間居たから、このような不正行為がどういう

結果を招き、どういう顛末に至るかはよくわかる。もはや立ち直ることは至難と思う。二度

も三度もの不正行為、かつ、これがどうも組織ぐるみでやられたとしか思えない節があるか

ら余計に始末が悪い。

 雪印ブランドの創業主あるいは、中興の祖と言われたヒトは、今回の事をどのように黄泉

の国で思っているだろうか。聞けば、高邁な社是社訓もあったというが、もはやその社訓は

掲示すらされていないらしい。教え子もいる会社だし、社内結婚の式にも出たことがあるが、

思えば、そういったことが予想されるような雰囲気の会社だったかもしれない。もしも立ち

直ることがあるとすれば、再度、中興の祖と言われたヒトの「訓辞」を思いだし、失われた

信頼を何年、あるいは何十年にも渡って築きなおしてゆくしかないだろう。信頼というモノ

は、失うときは一瞬だが、築くのは容易なことではないのだ。だからこそ、ヒトは社会に置

いて、如何にして他者との信頼関係を築くかに腐心するのである。信頼のない会社あるいは

組織が生きることができるハズがないし、生きる価値もない。これは個人にも言えることだ

と思う。痛烈に、もって他山の石としたいモノである。

 また、国会に置ける、茶番劇の末の三者更迭騒動。あきれてモノも言えない。外務省が腐

っていることは昨今の事件などで良く判るが、だからといって、外務大臣が国会という席上

で個人名を出して、後にどういう結果がくるか想像できなかったのか。当然、本人は否定す

るだろうし、反撃もするだろう。せっかく、外務省の内幕をバラスのであれば、もっと良い

方法や手段があったと思うのである。仮にも外務大臣を拝命している人物が、痴話喧嘩のよ

うな内幕ばらしを、ワイドショーよろしく国会でペラペラとしゃべったら、結果は知れてい

ると思うし、その通りになった。今までも、数々の舌禍を引き起こした、首相を父に持つ、

この女性は、じゃじゃ馬・世間知らずがそのまま大人になり、国会議員にまでなってしまっ

たようだ。先の森のなんたらいう首相とどっこいどっこいのお粗末ぼんくら政治家である。

まあ、外務省の体たらくをばらしたという功績はあるが、さて、この集団を次に誰が率いれ

ば良いのだろうか? 緒方貞子氏くらいしか思いつかないが、引き受けてはくれないだろう。

外務省の腐り具合をもっとも知っているヒトだろうから、、  

時間はかかるが、やはり、キャリア制度を変えてゆくしかないと思う。22歳の頃の、一回の

試験で一生が決まってしまう制度は、どう考えてもおかしいのだ。この歪みが、いま、各省

庁の数々の事件・問題の根っこにあると思うのである。        2002.1.30

社会学8へ

社会学10へ

Top-pageへ