今回で、第23回の食品学関係の問題は終わる。過去問と比べてどうだっただろうか?
何回も何回も過去問をやっていると、またかよ!とか思ったりしつつ、ひっかけられたり
するのだと思う。くどいようだが、不明な語句や言葉は,その都度自分で確認しないと絶対
に身につかないし、ちょっとひねられただけで正答にたどりつかないと思う。
また、模擬試験などで長時間考えていると、だんだん頭がもうろうとして、設問の文意さえ
わからなくなってくると現役受験生が言っていた。そんな時には、当然ながらその設問は後
回しにしないと、時間の無駄でしかない。本番まで、あと少しもう少し!! 2010.1.15更新
問題60 CODEX(コーデックス)委員会についての記述である。正しいものはどれか。
(a) FAO(国連食糧農業機関)とWHO(世界保健機関)が合同で設立した組織である。
(b) WTO(世界貿易機関)加盟国が国内規格を作成する際の基礎とする規格を策定している。
(c) 国際的な企業の利害調整をすることが目的である。
(d) 医薬部外品の規格を策定する
問題75 遺伝子組換え食品の表示に関する記述である。正しいものの組合せはどれか。
(a) 遺伝子組換え大豆を原材料として製造された豆腐には、「遺伝子組換え」の表示義務がある。
(b) 遺伝子組換え大豆を用いて製造された大豆油には、「遺伝子組換え」の表示義務がある。
(c) 遺伝子組換えと非遺伝子組換えとうもろこしを分別していない原材料から製造されたコーンスナック菓子には、「遺伝子組換え不分別」の表示義務がある。
(d) 分別生産管理が行われた非遺伝子組換えとうもろこしを原材料としたコーン缶詰には、「遺伝子組換えでない」の表示義務がある。
問題73 牛海綿状脳症(BSE)についての記述である。正しいものはどれか。
(a) 最初のBSE感染牛は、アメリカ合衆国で発見された。
(b) 筋肉は、特定危険部位である。
(c) 異常プリオンタンパク質は、熱に安定である。
(d) 感染の拡大に、肉骨粉の利用が関係している。
問題74 食品添加物についての記述である。正しいものはどれか。
(a) 食品添加物は、JAS法に基づいている。
(b) 特定添加物は、農林水産大臣が指定する。
(c) 天然香料は、食品添加物に該当する。
(d) 栄養強化の目的で使用した添加物については、表示が免除される。
2010.1.8更新
問題71 生鮮食品の衛生管理に関する記述である。正しいのはどれか。
1 腸球菌は、ふん便汚染の指標となる。
2 ISO 22000は、生鮮食品には適用できない。
3 一般生菌数(細菌数)は、衛生指標とはならない。
4 K値は、食中毒菌汚染の指標となる。
5 取扱者の健康管理は、衛生管理に含まれない。
問題72 食に起因する健康被害の予防に関する記述である。正しいのはどれか。
(a) 冷凍処理(−20℃以下)は、アニサキスに対し有効である。
(b) 煮沸処理でアフラトキシンは分解する。
(c) 微生物汚染を防ぐための加熱調理では、食品の表面温度を指標とする。
(d) 水道水による洗浄は、腸炎ビブリオ菌に対し有効である。
2009.12.28更新
問題69 日本人の食事摂取基準(2005年版)と五訂増補日本食品標準成分表収載成分に関する記述である。正しいものはどれか。
(a) 食事摂取基準が策定されたビタミンの全てを収載成分としている。
(b) 食事摂取基準が策定された微量元素の全てを収載成分としている。
(c) 食事摂取基準が策定されたミネラルの全てを収載成分としている。
(d) 食事摂取基準との整合性を確保するため、ビタミンAならびにビタミンEの収載成分項目が変更された。
問題70 水産物の自然毒に関する記述である。正しいものはどれか。
(a) 麻痺性貝中毒の毒素は、プランクトン由来である。
(b) 下痢性貝中毒の毒素は、貝の中腸腺が合成する。
(c) フグ毒は、食物連鎖によりフグ体内に蓄積する。
(d) シガテラ毒は、草食性魚の肝臓で合成される。
2009.12.21更新
問題67 肉類の調理による変化の記述である。正しいものはどれか。
(a) 緩慢凍結した肉類は、冷凍変性が起こらない。
(b) しょうが汁の利用により、肉質は硬化する。
(c) 加熱肉の褐色物質は、メトミオクロモーゲンである。
(d) ひき肉の結着性を増加させるために、食塩を加える。
問題68 植物性食品の調理性に関する記述である。正しいものはどれか。
(a) ほうれんそうのβ−カロテンは、ゆで物より蒸し物で損失率が高い。
(b) だいこんおろしのビタミンCは、時間経過とともに増加する。
(c) 野菜のぬかみそ漬けは、ビタミンB1を増加させる。
(d) ゆでる操作によるビタミンCの損失率は、じゃがいもに比べて、はくさいが高い。
2009.12.14更新
問題64 微生物利用食品に関する記述である。正しいのはどれか。
1 食酢の製造には、乳酸菌が使われる。
2 ビールの製造における糖化には、こうじ菌が使われる。
3 ワインの製造には、こうじ菌が使われる。
4 塩納豆の製造には、納豆菌が使われる。
5 清酒の製造には、こうじ菌と酵母が使われる。
問題65 ゆでる操作に関する記述である。正しいのはどれか。
(a) うどの褐変を防ぐために、食酢を加える。
(b) 山菜の軟化を促進するために、米ぬかを加える。
(c) たけのこのあくを除くために、重そうを加える。
(d) くりの煮くずれ防止のために、焼きみょうばんを加える。
2009.12.8更新
問題62 水産物の加工品に関する記述である。正しいのはどれか。
(a) アルギン酸は、熱水抽出によりてんぐさから製造される。
(b) なまり節の製造には、かび付けが行われている。
(c) 燻煙には、殺菌成分としてフェノール類やアルデヒド類が含まれる。
(d) 塩辛は、原料由来の酵素の働きを利用した食品である。
問題63 牛乳に関する記述である。正しいのはどれか。
1 牛乳のカルシウム含量は、人乳に比べて少ない。
2 均質化処理では、カゼインミセルが崩壊する。
3 乳糖不耐症者用の牛乳では、乳糖が分解されている。
4 コーヒー牛乳は、「乳及び乳製品の成分規格等に関する省令」では加工乳に分類される。
5 牛乳のたんぱく質含量は、人乳の約1/2である。
2009.12.2更新
問題59 特定保健用食品の表示についての記述である。正しいものはどれか。
(a) 保健の用途の表示の内容は、動物における有効性と安全性が医学・栄養学的に明らかにされていればよい。
(b) カルシウムを関与成分とする特定保健用食品は、「歳をとってからの骨粗鬆症になるリスクを低減するかもしれません」と表示される。
(c) 条件付き特定保健用食品は、「根拠は必ずしも確立されていません」と表示される。
(d) 現在まで許可されている規格基準型特定保健用食品には、「血糖値の気になる方に適する」と表示されているものがある。
問題61 食品添加物ならびにその表示についての記述である。正しいものはどれか。
(a) 添加物を使用した場合は、物質名による表示が原則である。
(b) 保存料は、食品中の微生物に対する静菌作用を有する。
(c) 天然物を使用した場合、強調して表示しなければならない。
(d) 製造工程で使用された添加物は、食品に残存していなくても表示義務がある。
2009.11.25更新
問題57 食品の嗜好成分に関する記述である。正しいのはどれか。
1 カテキン類は、緑茶特有のうま味成分である。
2 クルクミンは、バジルに含まれる香り成分である。
3 ケルセチンは、コーヒーの苦味成分である。
4 ピペリンは、しょうがの辛味成分である。
5 β−クリプトキサンチンは、温州みかんに多く含まれるカロテノイドである。
問題58 食品成分の機能についての記述である。正しいものの組合せはどれか。
(a) フラクトオリゴ糖には、ビフィズス菌の生育を促進する作用がある。
(b) カプサイシンには、副腎のアドレナリン分泌を抑制する作用がある。
(c) 難消化性オリゴ糖には、便秘を誘発する作用がある。
(d) キトサンには、血清コレステロールを低下させる作用がある。
2009.11.20更新
問題55 食品と水に関する記述である。正しいのはどれか。
1 水分活性は、食品の結合水が多いほど高い。
2 電子レンジで加熱した場合、水の方が油より温度上昇が速い。
3 冷凍魚の表面に氷衣(グレーズ)をつけるのは、酵素的褐変の防止のためである。
4 ハムの水分活性は、豚肉(生)の水分活性よりも高い。
5 食品の最大氷結晶生成帯は、−20〜−15℃である。
問題56 食品中のビタミンに関する記述である。正しいのはどれか。
1 ビタミンB12は、植物性食品に多く含まれる。
2 精白米のビタミンB1含量は、玄米よりも高い。
3 きな粉のビタミンC含量は、えだまめ(ゆで)よりも高い。
4 緑黄色野菜に含まれる葉酸の存在形態は、大部分が遊離型である。
5 きのこに含まれるエルゴステロールは、紫外線照射によりビタミンD2に変化する。
2009.11.16更新
問題53 大豆とその加工品に関する記述である。正しいのはどれか。
1 大豆たんぱく質の主成分はグリシニンである。
2 大豆に含まれる炭水化物の主成分はでん粉である。
3 凝固剤として「すまし粉」のかわりに「グルコノ−δ−ラクトン」を用いると、カルシウム含量の高い豆腐ができる。
4 大豆油の構成脂肪酸にn−3系不飽和脂肪酸は含まれない。
5 湯葉は、豆腐を温度の異なる油で二度揚げして製造される。
問題54 たんぱく質に関する記述である。正しいのはどれか。
1 卵白を撹拌してできる泡の安定性は、たんぱく質の表面変性による。
2 未変性たんぱく質は、変性たんぱく質よりも酵素により分解されやすい。
3 小麦グリアジンは、水によく溶けるたんぱく質である。
4 たんぱく質の窒素含量は、質量比率で約6.3%である。
5 β構造(βシート)は、たんぱく質の3次構造のひとつである。
2009.11.9更新
24回の国試についても告示されたことだし、ぼつぼつ、23回の解説に入ろうかと思う。
一週間に2-3題という感じで進めるので、全問終わる頃には、たぶん本番直前、になる
かもしれない。4年生以上!は、すでにどこそこでやった問題のはずなので、整理の
つもりで、1-3年生は、クイズのような感じでやって頂きたい。では、Here we go!!
問題51 フードマイレージに関する記述である。正しいのはどれか。
1 食品廃棄物の飼料化、肥料化の促進により、フードマイレージは減少する。
2 フードマイレージの増加は、地球温暖化の抑制につながる。
3 現在のところ、我が国のフードマイレージは諸外国と比べ著しく低い。
4 地産地消は、フードマイレージの減少につながる。
5 フードマイレージとは、食料の輸送距離に輸送時間を乗じた値である。
問題52 穀類とその加工品に関する記述である。正しいのはどれか。
1 小麦粉の等級は、たんぱく質含量の違いによるものである。
2 もち米のでん粉は、アミロース約20%、アミロペクチン約80%の割合で含む。
3 精白米のアミノ酸価は、そば粉(全層粉)よりも高い。
4 五訂増補日本食品標準成分表において、うるち米ともち米の成分値はそれぞれ個別に収載されている。
5 とうもろこしたんぱく質のゼイン(ツェイン)は、アルコール可溶性である。
2009.11.4更新