管理栄養士国家試験対策講座(第13回国家試験)

今回で、13回(1999年)を終える。次回から12回。このあたりまで遡ると、?の問題もちらほら。

自分で、適宜取捨選択しつつ、有意義に活用して頂きたい。設問に、○×を付し、結果的に

○の設問は、音読3回以上!を自分に課すこと(^_^)ノ””       2006.12.28

  

加工33 食品の保存法に関する記述である。誤っているのはどれか。

(1) 食品の保存に際しては、食品の変質、腐敗の特性を理解し、その食品に適した方法をとることが大切である。

(2) 微生物による食品の変敗を防止する方法の1つとして、高圧処理する加工法が一部の果実製品で利用されている。

(3) 粉乳は牛乳から水分を除いているため微生物による変敗を受けにくい。

(4) 微生物による食品の変敗、腐敗を防止すれば、食品の品質は良好に保持される。

(5) 塩蔵はすぐれた保存法の一つであるが、高い濃度の塩分でも生育できる微生物がいるので注意が必要である。

 

34 食塩の働きについての記述である。誤っているのはどれか。

(1) 小麦のグルテンの粘りを強くするので、小麦加工品の物性に影響する。

(2) ハム、ソーセージの塩漬けにおいて、ミオグロビンの変化を抑制し、赤い肉色を保持する。

(3) ポリフェノールオキシダーゼを阻害するので、酵素的褐変が抑制される。

(4) 腐敗菌を抑制し、熟成をもたらすような乳酸菌や酵母の生育する菌相を誘導する。

(5) 畜肉や魚肉の筋肉たんぱく質に働いて、保水性や結着性を増す。

  

35 食品の加工法についての記述である。誤っているのはどれか。

(1) 食品加工への微生物利用は、醸造食品、発酵食品など伝統的食品の製造で使用されている。みそ、しょうゆ、食酢、納豆などはその例である。

(2) 水産物や農産物の乾燥に古くより利用されている天日乾燥は、食品の風味が損なわれにくい長所がある。こんぶ、稲などはその例である。

(3) 製菓、製パンの際に用いられる焙焼法は、加熱により製品の表面に焦げめをつけ、加温するほか、焙焼香をつける。

(4) 大豆豆乳中のたんぱく質と添加液中のマグネシウム、カルシウムのゲル化反応で豆腐が製造される。

(5) 有機溶媒抽出法によって製造される油脂には、硬化油、バター、カカオバターなどがある。

  

124 次のうち、こうじかび、酵母、細菌の3種を用いて製造されるのはどれか。

(1)ブドウ酒    (2)ビール    (3)米酢    (4)ウスターソース    (5)納豆(糸引納豆)

  

加工31 下記のものは、たんぱく質の変性にもとづいて製造された食品である。誤っているのはどれか。

(1)ピータン(皮蛋)     (2)煮こごり    (3)湯葉    (4)かまぼこ   (5)ところてん

  

32 下記の食品の色、味あるいは香りの主成分は主に酵素反応によって生成される。誤っているものの組合せはどれか。

a 緑茶の色   

b コーヒーの色  

c にんにくの臭い  

d メロンの香り   

e しょうゆのうま味

 (1)aとb      (2)aとe      (3)bとc      (4)cとd      (5)dとe

以上、2006.12.26更新

  

122 動物性食品の脂質と構成脂肪酸に関する記述である。誤っているのはどれか。

(1) 牛肉中の脂質の大部分はトリグリセリドであり、リノール酸やリノレン酸の含量が多い。

(2) 卵の中の脂質の大部分は卵黄中にリポたんぱく質として存在し、オレイン酸やリノール酸の含量が多い。

(3) 牛乳中の脂質の大部分はトリグリセリドの脂肪球としてコロイド状に分散して存在し、リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸の含量は少ない。

(4) 魚肉中の脂質は摂取した餌などによって変動するが、大部分はトリグリセリドで、炭素数20個以上の多価不飽和脂肪酸の含量が多い。

(5) 豚肉中の脂質の大部分はトリグリセリドであり、オレイン酸、パルミチン酸、ステアリン酸の含量が多い。

  

123 卵白と卵黄の成分・性状を比較した記述である。誤っているのはどれか。

(1) 水分の含量は、卵黄よりも卵白の方が多い。

(2) たんぱく質の含量は、卵白よりも卵黄の方が多い。

(3) 鉄の含量は、卵白よりも卵黄の方が多い。

(4) pHの値は、卵白よりも卵黄の方が高い。

(5) 起泡性は、卵黄よりも卵白の方が大きい。

以上、2006.12.23更新

  

119 大豆及びその加工品についての記述である。誤っているのはどれか。

(1) 大豆たんぱく質の7S成分は11S成分より分子量が大きく、SS結合が多く、加工製品の凝集性に寄与する。

(2) 無塩しょうゆはしようゆを脱塩し、塩化カリウムなどで塩味をつけた製品である。

(3) 塩辛納豆(寺納豆)は蒸した丸大豆に麹菌を作用させたもので粘りがない。

(4) 生大豆はトリプシンインヒビターを含むので、加熱処理後に食用とする。

(5) 大豆レシチンは卵黄レシチンとともに乳化剤として食品加工に広く使用されている。

  

120 魚介類の脂質、たんぱく質に関する記述である。誤っているのはどれか。

(1) 一般成分のうちで水分と脂質は、季節によってもっとも変動しやすい。

(2) 貝類の脂質含量は魚類に比べて多く、特に多価不飽和脂肪酸の含量が多い。

(3) 魚卵は鶏卵に比べてn-3系多価不飽和脂肪酸の含量は多い。

(4) 一般魚類の全たんぱく質中に占める基質たんぱく質(コラーゲン、エラスチンなど)の割合は畜肉類に比べて少ない。

(5) 一般魚類のたんぱく質のアミノ酸組成は畜肉類と比べて大差はない。

  

121 魚介類の可食部の特性に関わる成分についての記述である。誤っているのはどれか。

(1) 赤身魚は白身魚に比べてヒスチジンを多く含むので、アレルギーの原因になりやすい。

(2) 白身魚は赤身魚に比べてミオゲンが少ないので、煮ると組織がほぐれて「そぼろ」になりやすい。

(3) 血合肉の濃褐色はミオグロビンやチトクローム含量が高いことに起因している。

(4) 血合肉は普通肉に比べて、ビタミンB群やミネラル類を多く含んでいる。

(5) 甲殻類のサクラエビやアミ類を食べると、外皮に含まれるコラーゲンという食物繊維を摂取することができる。

以上、2006.12.20更新

  

116 食品の物性についての記述である。誤っているのはどれか。

(1) ジャガイモでんぷんを少量の水でペースト状にして、これを手で強くつかむと瞬時に表面の水が内部に吸い込まれて、もろい固体となって割れる。この現象をダイラタンシーという。

(2) マヨネーズ、トマトピューレ、チョコレートなどは一定のずり応力によってはじめて流動性を示し、これを塑性流動という。

(3) 濃厚なコロイド分散系高分子溶液として存在する液体食品は般に非ニュートン流体である。

(4) チキソトロピーの性質を示す食品は、かく拌により流動性が低下する。

(5) エマルションはコロイド粒子の径が小さいほど安定化する。

  

117 イネ、小麦についての記述である。誤っているのはどれか。

(1) イネにはインド型、日本型がある。

(2) イネには水稲、陸稲がある。

(3) 米にはうるち米、もち米がある。

(4) 小麦には硬質小麦、軟質小麦などたんぱく質含量の異なったものがある。

(5) 小麦に特有な成分であるツェインは混ねつすることにより網状構造をつくる。

  

118 でんぶんを原料として工業的につくられ、甘味料として加工食品の製造に用いられているのはどれか。

(1)ショ糖        (2)転化糖        (3)異性化糖        (4)車糖        (5)ステビオシド

以上、2006.12.18更新

  

113 食品中に含まれる有毒成分について、その所在、化学的特性、主な毒性の組合せである。誤っているのはどれか。

(1) レクチン:豆類--------------------たんぱく質------血液凝集

(2) ゴイトロゲン:あぶらな科植物------ステロイド------肝臓肥大

(3) アミグダリン:未熟な果実----------青酸配糖体------内呼吸障害

(4) ソラニン:じゃがいも--------------アルカロイド----頭痛・目まい

(5) テトロドトキシン:ふぐ------------複素環化合物----神経障害

  

114 食品成分間反応についての記述である。誤っているのはどれか。

(1) ローストによるたんぱく質の栄養価低下はアミノ酸残基のラセミ化もその一因である。

(2) 酸敗油脂と共存しているたんぱく質は重合し、消化性が低下する。

(3) 着色食品に光を当てると光増感酸化を起こしてフレーバーの劣化をもたらすことがある。

(4) 褐変食品中で油脂酸化が進みにくいのは、褐色色素メラノイジンの抗酸化作用による。

(5) アミノカルボニル反応はラクトースよりもスクロースの方が進みやすい。

  

115 微生物による食品の劣化についての記述である。誤っているのはどれか。

(1) 肉の腐敗時の緑変は細菌によって生成するアンモニアとヘム色素との反応による。

(2) 包装食品の膨張は腐敗細菌の繁殖に伴う二酸化炭素、水素、窒素などのガス発生による。

(3) カマボコやウィンナーソーセージの表面のネトは腐敗細菌の集落である。

(4) たんばく質性食品が腐敗すると悪臭の強いアミン類と含硫化合物を生成する。

(5) 腐敗食品の「すえた臭い」は主に低級脂肪酸に起因する。

以上、2006.12.15 更新

  

111 食品中の酵素に関する記述である。誤っているのはどれか。

(1) 大豆加工食品の大豆臭(ヘキサナール)の生成にはリポキシゲナーゼが関与している。

(2) 大根の辛味成分であるカラシ油の生成にはアリイナーゼが関与している。

(3) 紅茶の色素テアフラビンの生成にはポリフェノールオキシダーゼが関与している。

(4) シイタケの香り成分レンチオニンの生成にはγ-グルタミルトランスフェラーゼが関与している。

(5) 畜肉中の旨味成分イノシン酸の生成にはアデノシンモノホスフェートデアミナーゼが関与している。

  

112 食品中のビタミンに関する記述である。誤っているのはどれか。

(1) ビタミンAは、一般に、筋肉には含まれていないが、うなぎ・あなごなどでは筋肉にも多く含まれている。

(2) ビタミンB1は、酸性で安定であるが、アルカリ性では不安定でる。したがって、重曹を用いるビスケットなどの製造時には加熱によって分解されやすい。

(3) ビタミンCは、加熱によって酸化分解されやすいが、さつまいもやじゃがいもなどのいも類中のビタミンCは加熱によっても比較的安定である。

(4) プロビタミンDであるエルゴステロールはしいたけに多く含まれている。

(5) 新鮮な鶏卵には、ヒトに必要なすべての種類のビタミンが含まれている。

以上、2006.12.13 更新

  

108 次のオリゴ糖の中でグルコースとガラクトースを構成糖として含むものの組合せはどれか。

a ラフィノース     b セロビオース     c スクロース     d マルトース     e ラクトース

 (1)aとb      (2)aとe      (3)bとc      (4)cとd      (5)dとe

  

109 食物繊維についての記述である。誤っているのはどれか。

(1) 野菜類に含まれるリグニンはポリフェノール化合物からなる高分子化合物である。

(2) 果物のペクチンはD-ガラクチュロン酸の高分子化合物で一部メチルエステル化している。

(3) ワカメのアルギン酸はD−ガラクチュロン酸からなる高分子化合物である。

(4) こんにゃくのマンナンはD-マンノースとD-グルコースからなる高分子化合物である。

(5) カニのキチンはN-アセチル-D-グルコサミンからなる窒素を含む高分子化合物である。

  

110 油脂についての記述である。正しいものの組合せはどれか。

a ケン化価の大きい油脂ほど構成脂肪酸の平均炭素鎖は長くなる。

b ヨウ素価が小さい油脂ほど酸化されやすい傾向にある。

c 天然の多価不飽和脂肪酸の不飽和結合はお互いに共役している。

d 魚油を構成している不飽和脂肪酸はn-6系よりn-3系に富んでいる。

e 乳脂肪は水可溶性脂肪酸の割合(ライヘルト・マイスル価)が大きい。

 (1)aとb      (2)aとe      (3)bとc      (4)cとd      (5)dとe

以上、2006.12.11 更新

  

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