(第17回国家試験)解答と解説

12  (1)

(2)放置したでん粉の変化は老化(β化)で、水には溶けにくくなる。 (3)記載は逆。(4)冷凍(加工)

食品は低温であっても酸化は生じる。 (5)VCはひじょうにデリケートなビタミンで、壊れやすい。

13  (2)

b,d ビールはアルコール発酵、骨つきハムは冷燻去による(最近、一部には温燻も行われているが

元来は冷燻)。

14  (4)

a 果汁の褐変防止のために添加されるのは、VC(アスコルビン酸ナトリウム)である。 

d カキの渋抜き(脱渋)と言われる方法は、全てタンニン(シブオール)を不溶化することで達成される。

15  (不適切問題)

この問題については、厚生労働省の担当部所より、正しい選択肢が一つしかなく、不適切問題である

旨が発表された。b たらこはスケソウダラの卵巣、卵粒(サケ,マス)を分離して塩蔵したものはイクラ

である。 c 寒天は凝固剤、アルギン酸ナトリウムは安定剤や乳化剤として使用される。

d 水産缶詰には、記載のほかにも、みそ漬け、照り焼き、薫製油漬け、香辛料漬け等がある。

加工11  (1)

「飽和」とは化学的に安定であるということであり、油脂の酸化反応の最初の生成物は、不飽和脂肪酸からできる

過酸化脂質である。マメ科植物の脂質の構成脂肪酸は、不飽和脂肪酸が多い。

53  (4)

(4)酒税法(第二条)では「アルコール分一度以上の飲料」としている。さらに粉未酒と呼ばれる「アル

コール分一度以上の飲料とすることのできる粉末状のもの」も含まれるが、ほかの選択肢は正しいと

いえないので、これが正解だろう。(1) (2)コーヒーの苦味成分はカフェイン、テオブロミンはココア

の苦味成分である。(3)緑茶のうま味成分はテアニンである。(5)そんなことはない(アルコール吸収)。

54  (2)

(1)特別用途食品は「健康増進法」(旧栄養改善法)によって定められている。(3)そんなことがあるはず

がない。 (4)あくまで食品なので、病気への効能などは記載できない!(5)減塩しょうゆの食塩濃度に

ついては、一般の製品の50%以下とされている。

51  (1)

c ビタミンDはさけ・ます類が多い。 d 魚肉たんぱく質のアミノ酸スコアはほとんどが100で畜肉類と変わらない。

52  (1)

(1)エルシン酸(エルカ酸)をほとんど含まない改良種(キャノーラ種)を原料とした製品がつくられている。

(2) (3) (5)記載は全て逆。単結合を一つへだてて,二重結合が二つつながったような系のことを共役

二重結合といい、普通二重結合の数が増えるにしたがって色がつきはじめ,しかもその色も濃くなる。

(4)コリンを含んだグリセロリン脂質は,ホスファチジルコリンである。

49  (2)

(1)乳脂肪の特徴は、酪酸などの低級脂肪酸が多いことである。不飽和脂肪酸としてはオレイン酸が多いが、全体と

しては大半が飽和脂肪酸である。(3)乳清たんぱく質はα−ラクトアルブミンとβ−ラクトグロブリンからなる。

(4)(5)はそれぞれ逆。

50  (1)

(2)(3)はそれぞれ逆 (4)ビタミンCはいずれもまったく含まない。(5)そんなことがあるはずがない。

47  (1)

(2) 他の設問の中に出ているように、生肉の色は主にミオグロビンである。(3) 鮮紅色なのはオキシミオグロビン

であり、メトミオグロビンは褐色である。(4)オキシミオグロビンの鉄は2価。鉄が3価となったものはメトミオグロ

ビン(褐色)である。(5)ハムの発色に使われるのは、硝酸カリウムや亜硝酸ナトリウムである。

48  (2)

(1)コラーゲン、エラスチンは硬たんぱく質で,これが多ければ肉は硬い。(3)肉中の蓄積脂質は基本的にトリアシル

グリセロールである。(4) 魚肉のうま味に大きく寄与するのは、遊離アミノ酸や低分子ペプチドおよびヌクレオチド

などである。(5)死後硬直に関係するのはアクチンである。

45  (3)

(1)白玉粉の原料はもち米、上新粉は新粉の細原料はうるち米である。

(2)そばのアミノ酸スコアは穀類では高いほうで、全層粉で92、とうもろこしはコーングリッツで32と低い。

(4)とうもろこしのゼイン(ツェイン)は、プロラミンに属するたんぱく質である。

(5)グルテンを形成するたんぱく質は、グルテリンに属するグルテニンとプロラミンに属するグリアジンである。

46 (5)

a ビタミンCは、柑橘類,たとえばレモンの50mg%に比べて、りんごは5mg%、なしは3mgと少ない。

b 果実の糖含量はブドウのように品種によって20%を越す場合もあるが、通常は10%程度である。

42  (2)

b 紅茶の赤色はカテキン類の酸化による。 d ワサビの磨砕による辛味の生成は,ミロシナーゼ

による。アリイナーゼはネギ類の匂い成分に関与する酵素。

43  (5)

a 食品に対する放射線照射は、日本ではじゃがいもにだけ発芽防止の目的で許可されている。

b 嫌気性芽胞菌の増殖で生じるのは、二酸化炭素,水素、酪酸、酢酸、エチルアルコールなど。

  嫌気性芽胞菌が酸素を生成するというのは矛盾!と思うべき。

44  (4)

(1)牛乳のコロイド粒子は1〜100nmで、半透膜を通過できない。(2)ゾル(ソル)は液状であり、

ゼリー状のものはゲルである。(3)液体中に固体粒子が分散している状態はサスペンション(懸濁液)

である。(5)テクスチャーは、咀しゃく・嚥下しやすさに大いに関係している。

39  (4)

a 必須脂肪酸として働く天然の脂肪酸はシス型である。 b 飽和は一般に動物に多い「脂」で、

不飽和は一般に植物や魚油に多い「油」である!d ヒトの体内でリノール酸から合成されるのは

アラキドン酸。ドコサヘキサエン酸はリノレン酸から生成する。

40  (2)

b ヨウ素が関与するホルモンは甲状腺ホルモンである。 d 野菜や果実にはカリウムが多い。

41  (3)

b ビタミンD3は体内では7一デヒドロコレステロールとなる。c ビタミンB2は光には不安定である。

37  (2)

b エネルギー換算係数は,アルコールは7.1kcal/g、 酢酸は3.5kcal/gである。 

d kcalからkJへの変換は、1kcal=4.184kJとされている。

38  (4)

a アミノカルボニル反応はAw0.60〜0.85の範囲では進行しやすい。 

d 水分含量が異なっても水分活性値は同じこともある。

  

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