お便り
2003年 龍踊体験学習 長崎龍学 龍踊体験学習の教育的効果の実例。 6月初旬、T中学校の55名への、龍踊体験学習のまとめの挨拶が終わって解散した後のことです。 出口に向かわれていた責任者の先生が私達の所に戻ってこられて、改めて御礼を述べられました。 それは、「有難う御座いました。今日太鼓を担当した生徒は不登校なのですが、修学旅行には来て くれたので他の生徒も喜んでいたのです。その子が指導を受けるにつれ熱心になりました。 あの子は自分の居場所を見つけたようです、今後きっと変わると思います。 素晴らしい体験学習でした、お疲れさまでした。」という内容の大阪弁でした。 この言葉を聞き私達がいつも生徒に話す、「龍踊隊はチームプレイ、楽隊はアンサンブル。 同じことをやってるように見えても、龍踊それぞれのポジション、それぞれの楽器に、 独自の役割やリズムがあるのですよ。龍がとぐろを巻いたり胴体くぐりを行う時には、 全員が異なった動きをして一つの演技になる、これがチームプレイです。楽隊がスローや アップのリズムを演奏する時には、音が重なったり別々だったりするところを分って調和を 覚えてください、これがアンサンブルです。」を再確認しました。太鼓と銅鑼と蓮葉鉦の重なり 合うところ、等に気が付いた彼が自分の事だけでなく、他の楽器にも気配り目配りを行った事は、 アンサンブル、調和でした。学校に馴染めなかった彼ですが、龍踊楽隊の太鼓を叩いた事で友達 との関係を活き活きと発見してくれたようです。居場所を見つけ、変わるきっかけに、龍踊体験 学習のスタッフが関わる事が出来て嬉しく思っています。今年最高の感激だとスタッフミーティング で語り合い、各自の心に刻みました、また疲れも吹き飛びました。(03、6、10、記) 7月下旬、T中学校の先生から嬉しい連絡が入りました。「太鼓の子は、ポチポチですが来てますよ。 たまには教室にも顔出します、これからでしょう、ポチポチです。それよりも、龍を遣った子にも 不登校の子がいたんです。その子は、ほぼ復帰です、今日も補習授業にも出てました。修学旅行の 龍踊は、良いキッカケになりました、普通にとけこんでます、有難う御座いました。」生徒一人一人、 誰もが大切なのだということを、龍踊を通して彼らに感じ取ってもらえた事を確信しました。 チームプレイとアンサンブルにある、協力、協調、つまり助け合って演じたり演奏したりする事、 精神文化につながる共通体験の素晴らしさを伝える事ができた喜びに浸っています。龍踊体験学習は、 関わる人に、夢と希望を与えてくれます。(03、7、30、記) ぜっと屋 河野 謙 090−8622−6131
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