ワンポイントレッスン
龍の振り方は、まず左廻りの円形で前進し、右側から振り始めます。棒から手を離さないよう
に、手を滑らせながら高く龍体を上げ、龍衆の腰の高さで龍体を前に送り出します。このような 動きを右・左・右・左と繰り返しながら前に進みます。写真を見ながらもう少し詳しく説明します。 @ A B C
@体の正面で棒を垂直に立てて構える。左手は棒尻、右手は棒の中間を持つ。
A振り始めは棒を高く突き上げる。
B右手を滑らせて龍体を捕まえ、棒は垂直に近い斜め下に下ろす。
C龍体を腰の高さで体の横から前方へ押し出す。この時、龍体を下に降ろしすぎない様に。
D E F G
D龍体を斜め前の方向に押し出す。
E龍体を右手で投げ上げ、左手で押し上げる。
F天高く龍体を突き上げる。棒は垂直になる。
G手を持ち替える。拝むような感じで棒から手が離れないように。
H I J K
H左側の振りに移る。左手を滑らせながら龍体を受け止める。
I龍体を腰の高さで、龍体を下に降ろしすぎない様に体の横から前に送り出す。
J龍体を前に送りだし、左手で投げ上げ右手で押し上げる。
K手を持ち替える。棒を垂直に突き上げる 。手を持ち替え、右の振りに移る。(Aへ戻る)
悪い振り方 下記のような事に注意しましょう。(C・Gと比べてみてください)
L M N O
L写真の様に持つと重くなるので、龍の胴体いっぱいをぎりぎりのところで持つ。
M龍体は腰より下に落とさない。反対側の手で押さえて、棒を水平にバランスを取る。
N龍の胴体は自分の体から離さない。脇をしめる。
O棒から手を離さない。手は必ず棒をつかんで滑らせるように。
龍囃子は6種類の楽器、大銅鑼(おおどら)・大太鼓(おおだいこ)・皺鼓(かっこ)・小鉦(こし
ょう)・蓮葉鉦(ばっつお)・長喇叭(ながらっぱ)で構成されます。龍踊を行う町によって異なるリ ズムや名称があったりしますが、各町のいいとこどりで行っています。(名称は籠町、リズムは 諏訪町を基本にしました) @道行き(スロー)A打ち込み(アップ)B乱打、を全員の調和を保ち、龍の動きに合せてリズ
ムやテンポを変えて演奏します。また各楽器の音色には、独自の意味があります。皺鼓(通称 パラ)は小太鼓、小鉦(通称キャン)は小銅鑼、蓮葉鉦(通称バチ)はシンバルです。 大銅鑼(おおどら) 風の音を表します。
楽隊のリード役、テンポの切替えの指示をします。
大太鼓(おおだいこ) 雷の音を表します。
楽隊のリズムの中心となり、安定したリズム感が必要です。
この大太鼓は上海で特別注文したもので、直径80CMの革は、馬の皮をなめした
ものを張ってあります。 正面に、龍招寶(宝)と書いてあるのは、龍踊が宝を招き入 れる、との願いを込めたものです。 皺鼓(かっこ) 雨の音を表します。
龍囃子の中で最も複雑なリズムです。良い音が出るのは中心部5cm程です。
半鼓(はんこ)とも呼ばれます。
小鉦(こしょう) 中国情緒を表します。
他の楽器の間に入り、やや複雑で独自なリズムです。良い音が出るのは中心近く
の一部分です。また、高音や低音の違いもあり、個性的な楽器です。 小鐘(こがね)とも呼ばれます。
蓮葉鉦(ばっつお) 風の音を強調し、龍囃子の掛声チャーパ(招宝)を表します。
演奏は簡単ですが龍囃子リズムの基礎なので、テンポのキープが大切です。
大中小いろんなサイズがありますが、演奏しやすい直径約20CM程の、小蓮葉鉦を
主に使用しています。 長喇叭(ながらっぱ) 龍の鳴き声を表します。
リードが無く難しいですが、龍の感情を表現できる楽器です。
この長喇叭は上海で特別注文したもので、三段に伸縮します。
龍囃子のリズムを楽譜にしました。 上から、大銅鑼、皺鼓、大太鼓、小鉦、蓮葉鉦、です。
@道行き(スロー)
A打ち込み(アップ)
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