1 「おっしゃられる」は文法的には間違い。正しい敬語に直しなさい。
2 「山本先生はおられますか」は間違った言い方。正しい敬語に直しなさい。
3 「本日、田中はお休みを頂いています」は誤り。正しく言い直すとどうなりますか?
4 「もう一度、言ってください」を、正しい敬語に言い換えるとどうなりますか?
5 「わかりません」「できません」のような否定語の印象を和らげるためには、どう言い換えますか?
リンクするほどでもないので、答え(解答一例)は下記の通り。まあ、一例ととらえていただき、
日ごろから、こういった言い方を意識することが大事だと思う。
1 おっしゃいます
「言う」の、相手を立てる尊敬語「おっしゃる」に尊敬表現の「られる」を付けた「おっしゃられる」は
二重敬語と呼ばれる誤った使い方の代表例。「おっしゃいます」または「おっしゃる」が正しい。
2 山本先生はいらっしゃいますか
「おられますか」は年配の人も間違えやすい表現。「おる」は、そもそも自分がへりくだるときに使う
謙譲語なので、「られる」を付けても相手への尊敬語にはならない。「いらっしゃいますか」というのが
正しい尊敬語。
3 本日、田中は休みでございます(本日、田中は休んでおります)
休みの許可は会社から与えられているので、社員同士で「お休みを頂きます」と言うのはよいが、
社外の人に言うのはおかしい。「本日、田中は休みでございます」と言うべき。社員の休みに「お」
を付けて社外に伝えるのも避ける。
4 もう一度おっしゃっていただけますか?
「〜してください」はつい言ってしまいがちだが、基本的に命令形の表現なので、相手に対して
失礼に当たる。「おっしゃっていただけますか」と疑問形にして相手に委任、依頼する表現の敬語
に変えれば、伝わる印象も柔らかくなる。
5 わかりかねます、いたしかねます
「わかりません」「できません」と否定語を断定的に話すのは素っ気ないし聞いた相手の印象は
よくない。「ちょっとわかりかねます」「いたしかねます」などにすると、否定する印象が若干和
らぐかな。ただ、相手やTPOによっては変わりうるので、言葉はなかなか難しい。
ちなみに、「○○じゃないですか」などという言い方が、何やら市民権を得たようにも感じるが
これは相手に自分の考えを押し付けるようで、良くないだろう。「私は○○のように思います」と
言うほうが感じが良いと思う。言われて不愉快に近いほどに感じるのは「私って○○じゃないで
すか」。お前の性格や人柄など知るか!である。それともう一つ。言葉の最後を「○○ですけど」
で終わってしまう言い方。あれも非常に耳障り。その後に続く言葉はないのか?と思う。ちょっと
古い過去ログだが「日本語基礎講座」も、「ちょっと気になること」の下の方にあります。