(第14回国家試験)解答と解説

加工28  (3) 

メレンゲは、卵白を泡立てし砂糖を加えた形を保持させ洋菓子の生地になるもの。麩は小麦グルテンを

原料としている。 微生物(酵素)が関与するのは、チーズ。乳酸菌スターターを加えて発酵させた乳

に、凝集酵素(レンネット)を加えて凝固させ上清液(ホエー)を除去した凝塊物を熟成する。この問

題は易しいね(@_@)

29  (2)

パンは砂糖を加える。そうしないと、酵母の栄養がないので醗酵しない!日本酒等は澱粉をアミラーゼ

で糖化させてさせたあと、酵母を加える。減塩みそは、製造後に減塩する。味噌の色と塩分とは関係し

ない。これも易しい問題だと思う(^_^)ノ""

30  (5)

家畜の肉は、死後硬直・解除後、熟成が必要。肉の熟成とK値のことを講義したが、思い出すかな?

肉加工品の色の安定は硝酸塩、あるいは亜硝酸塩を利用する。残りの設問は正しい。

  

加工26  (1)

これは簡単な問題であろう。するめは、イカの内臓を除去して素干ししたもの。レーズンは干しぶどう

のこと。干柿も天日あるいは火力乾燥する。インスタントコーヒーはフリーズドライヤーで機械的に

乾燥したもの。つくだ煮は、主に魚介類を醤油、甘味料、みりん等で煮込み、水分活性を下げ、保存性

を付与する。

27  (2)

水産練り製品は、魚肉を水さらし 後、約3%の食塩を加えて練り、常圧下で成形する(らいかい)。

高圧では成形しない。ジャムのゼリー化には寒天は用いない(ジャムを作るには4つの条件が必要!

と講義で何回も言った通り)。麺類には小麦の薄力粉ではなく、中力粉を用いる。ヨーグルトは乳酸

発酵である。これも、かなり容易な問題。

107  (3)

a日本の食酢の主原料は米、麦類、果実などであり、穀物酢が最も多く製造されている。

dアセトインとジアセチルは蒸れ臭であり,この成分は一般的に日本人には好まれない.

106  (2)

エイコサペンタエン酸とドコサヘキサエン酸は魚油に多く含まれる高度不飽和脂肪酸である。これを

間違ったら大問題だろう!!

105  (3)

マスキングとは、2つの刺激が同時に存在するときに一方の刺激が部分的、あるいは完全に感知され

なくなる現象である。従って、マスキング効果に正や負のマスキングというものはない。

104  (5)

(1)もっとも多く含まれるタンパク質はオボアルブミンで約60%でありコンアルブミンは約13%。

(2)リゾチームは卵白タンパク質である。(3)トリプシン阻害物質はオボムコイドという糖タンパク

質で、耐熱性が高いが、卵白中の含量は少なく加熱や胃液中のペプシンによって失活する。

(4)卵黄係数は卵黄の高さ/直径で求められ、鮮度が低下すると卵黄膜が弱くなり係数は小さくなる。

103  (1)

(2)糖不耐性症は、乳糖分解酵素のラクターゼが不足して乳糖が消化できずに起こる下痢、腹痛のこと。

(3)ヨーグルトは乳酸菌によって牛乳が乳酸発酵して生成された乳酸によって、乳タンパク質が酸

凝固したものである(4)アイスクリームはアイスクリームミックスをフリーザーで気泡させ、凍結

させたもので、気泡の混入により製品容積はミックス容積よりも増加する。この増加量をオーバー

ランといい、このオーバーランが少ないと硬いアイスクリームになる。

(5)チャーニングはクリームのO/W型からバターのW/O型への相転換操作のことである。

102  (2)

コラーゲンは加熱すると、ポリペプチド鎖が解けて変性して水に溶けるゼラチンになり、冷却すると

ゲル化する。

101  (1)

cリジノアラニンはタンパク質をアルカリ処理すると、シスチン、セリン、システィンなどのβ―位に

置換基を持つアミノ酸からデヒドロアラニン残基が形成され、さらに、リジン残基と反応してリジノ

アラニンが形成される。 d還元糖とタンパク質との反応は、非酵素的褐変反応のアミノーカルボニル

反応で、リジンのε―アミノ基が反応するため、リジンの有効性を失い栄養価が低下する。

100  (5)

アボカドの脂質含量は約18.7%、糖質含量は約5.2%、マンゴーの糖質含量は約17.6%、脂質含量は

0.1%以下である。(3)HMペクチンの話を思い出すこと!

99  (4)

かぼちゃの糖質は日本かぼちゃで約8%、西洋かぼちゃで約18%含まれている。キャベツには糖質が約5%

含まれており、かぼちゃのほうが糖質を多く含んでいる。

98  (3)

(1) とうもろこしは穀類に含まれる。 (2)精白米、小麦粉のタンパク質は脂質よりも多い。

(4)乾燥大豆の主成分はタンパク質が約30-35%、脂質が約20%、糖質が約24%含まれているが、その

ほとんどは少糖類ででんぷんは1%以下である。(5)小豆の主成分は約55%が糖質で、その約60%が

でんぷんである。大豆は油脂とタンパク含量が高く、小豆は炭水化物が多く「あんこ」が作られる。

97  (2)

(1) 地球上で最も多い有機物のセルロースは、ヒトの持つ酵素では分解されないためエネルギー源

にはならないが、食物繊維として非常に有効な成分である。 (3)マルトースはグルコース2分子

がα-1、4結合したものである。 (4)グリコーゲンはでんぷんのアミロペクチンに構造が似ており、

α-1、4結合で結合し、でんぷんよりα-1、6結合の分枝が多くでている。 (5)もち米はアミロー

スをほとんど含まない。うるち米はアミロースが約20%、アミロペクチンが約80%である。

96  (4)

a ヘスペリジンは苦味成分ではなく、柑橘類の缶詰の白濁原因物質である。りんご果汁の清澄化に

使われたのがヘスペリギナーゼ!、と講義で言ったよね。 c ステビオシドは、ステビアの葉に含

まれるジテルペン系の配糖体である。甘草の甘味成分はグリチルリチンである。

95  (4)

大根の辛味成分はミロシナーゼの作用によってイソチオキシアネート類が遊離したものである。

アリイナーゼは葱類の香辛味生成に関与する酵素である。

94  (5)

(1) カロチノイドは植物だけではなく、卵黄、魚介類、牛乳などにも,植物由来の、ルチン、

アスタキサチン、β―カロチンなどとして含まれている。 (2) これらの処理(ブランチング;

湯通し、冷凍)には安定である。 (3) ナスニンはpH3以下では赤色、pH7 - 8では紫色、pH11以上

では青色になる。 アジサイの花の色(正確にはがくだが)の変化の講義を思い出すこと!

(4)新鮮な生肉の色は還元型ミオグロビンで暗赤色であるが、ミオグロビンは空気に触れた直後には

鮮赤色のオキシミオグロビンになり、時間の経過とともに鉄イオンが3価に酸化されて、褐色のメト

ミオグロビンになる。このあたりは、大変大事。判らなかったヒトは要復習!

93  (2)

(1) ビタミンB1はアルカリ条件下では分解されるが、酸性条件下では加熱に対して耐性である。

(3)ビタミンEは抗酸化作用があるので、ビタミンEを含む植物油は酸化されにくい。

(4)まいたけ、マッシュルームのビタミンDの含量は100g当り100IUであるが、乾燥きくらげには

16000IU含まれる。 (5)共役二重結合を持つ化合物は反応性に富み、重合しやすい。ビタミンAは

この共役二重結合をもつので、光と酸素に弱く空気中では酸化されやすい。

  

92  (3)

(1) 熱変性ではタンパク質の高次構造が変化し、一次構造は変化しない (2)加熱によりタンパク

質の分子内、分子間の水素結合、イオン結合、疎水結合などの弱い結合は切断され、高次構造が壊れる。

(4)これらの処理よってもタンパク質の変性はおこる。 (5)タンパク質濃度が低く、水分量が多い

ほど低くなる。また、豆腐のように豆乳を加熱しただけでは凝固しないが、硫酸マグネシウムや塩化

カルシウムなどの塩類を添加すると70℃以上で凝固する。

  

91  (3)

結合水はタンパク質や糖質などの - NH2, -COOH, -OH, >C=Oなどの官能基と水素結合している。

以上、2006.11.17 更新

  

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